本サイトはアフィリエイト広告が含まれます.

広告

2025/03/10

心理学 第3週 消費者心理学

今週は以下のテーマで消費者心理を学んだ。


Applied psychology(応用心理学)

・消費者の行動と心理の関係

・主な心理学派が適用

・ゲシュタルト心理学


Identity of a consumer

The effect on post-modern on consumer behaviour


消費者心理学とは?

なぜ個人やグループが消費行動に走るか、また同時にその行動からどんな影響を受けているかを理解するために消費者心理学はある。

この学問は、人が消費行動に走る(単に商品を購入することからサービスを利用することまで)という行為と cognitive process(認知処理)の関連について特に重点的にフォーカスするものである。


消費者の行動は他分野にまたがるアプローチが必要で、心理学社会学、人間学、経済学、マーケティング、ニューロサイエンスなどがからむ。


一般的な研究分野は、

Decision-making(意思決定)

Consumer judgment(消費者の判断)

Perception and attention(認知と注意)

Information processing(情報処理)

Motivational determination(動機的決心)

Attitude formation and change(態度の形成と変化)

Influence of advertising(広告媒体の影響)

Impact of consumption on children(子どものための消費の影響)

How may consumption shape the individual's identity

(消費は個人形成にどう影響するか)


なぜ消費者心理を学ぶのか?

日々の生活の中で、人は繰り返し様々な角度から消費に支配されている。

Tatzel, 2003 によれば、人間のほぼすべての行動が直接的、または間接的に消費に携わっているという。

伝統的な祝日(クリスマス、盆、正月)ですら、すべては消費に関連する。

こういった事実から、消費行為がどう個人や集団へ影響しているかの理解なしには、人間そのものの理解は進まない。

どんな理論が消費行為に当てはまるかがわかるとき、自分たち自身のより良い探求が進むことを意味する。



Characteristics of Modern Consumption

Modern Consumption とは、売り手との相互作用がない消費行為である。

消費者は広告で知った店に入り、欲しいものを商品棚から手に取るだけで、個人と売り手の相互作用や売り手の知識が必要な機会は減少し、かわりに広告や流行が主要要素に置き換わっている。

消費者が商品を買う時代は終わり、その消費経験そのものを買っている

一方で Traditional buyer-seller relationship(伝統的な売り手と買い手の関係)は美容室や仕立て屋にまだ存在する。



歴史用語としての「消費行為」の出現

大量生産(同一のものを大量に生産することで安価にした)が生まれ、多くの人々がその商品を購入することができるようになったとき出現したのが「消費行為」である、という定義だ。

この定義に従うと、ある職人が限られた人数だけしか商売相手としていない場合、「消費行為」とは言えない。


この定義を可能にした歴史的イベントは、言うまでもなく、産業革命だ。

しかし講義では、ジェームズワットの蒸気機関ではなく、Wedgwood という陶器メーカに注目した。貴族が使用する製品の模倣品として、商品をそれまでより安価につくることができるようになったこと、またカタログを始めて本格採用した会社として、消費者の購買行為が変化したことが例にあげられた。


写真:ウェッジウッドの製品(WIKIMEDIA COMMONS 出典)


カタログショッピングシステムにより、顧客はデザインやパターンをカタログから選び、配送付きで注文をできるようになった。


The Essence of Product Experience and the Bourgeoisie

ブルジョワジー(中産階級)は崇高なもの、嗜好、文化を手に入れる必要があった。(それらの質が欠けている階級のため)

Product experience(商品経験)は商品そのもの以上の意味があった。

ブルジョワジーにとっては陶器製品を所有することではなく、その経験、貴族が使用する食器を模倣した皿から食事をとるときの感情を経験することが必要だったのである。

中産階級の人々は、模倣だが満足を味わえて、むしろ賢い買い物をしたと信じた。

更に洗練され、知的でありたいという欲求がブルジョワジーの消費行為を後押しするものであった。


ウェッジウッドが成功した裏には、これまで隠されていた顧客が真に求めていた経験への欲求を提供できた点にある。



Back to History:1920 - 1938

1920年代に消費社会に影響を与える出来事が多く起こった。

米国では初のラジオステーションが開局し(Barnow, 1975)、自動車がより大衆的になり、ドライブレストランが作られた。

この頃、カタログオーダーは大きな成功をおさめ、トースター、アイロン、洗濯機など、新商品の波が押し寄せた。


こんな時代の潮流の中、新たな研究方法の手法が必要とされ、Tracking eye movements の初期の研究がH.K Nixon(1924)によってされた。

彼は消費者が広告のどの部分に目がいっているかを解明しようとした。

カーテンの陰から読書する目を注意深く観察したりしたそうだが、彼は、写真入りの広告は消費者の注意を広告上のテキストに注意をむけさせると結論付けた。

また、カラーか白黒の広告かに大きな違いはないという。(Nixon, 1924, 1926)


Gestalt Psychology

ゲシュタルト心理学スクールは20世紀初期に著名な機関だった。(Kurt Koffka, 1912)

人の思考や行動をより理解するための実験的手法を通して人間の知覚を理解することが目的であった。

我々は、Bad forms を知覚するより容易・即座に Good forms を知覚することが、Max Wertheimer、Kurt Koffka、Woltgang Köhler によって発見された。

脳は積極的に不足情報を埋め、説明のつく全体像を創り出す

ゲシュタルトモットー:The whole is more than the sum of parts.


Gestalt theories

いかに全体像を編成するのか、ということがよく研究された。
1800年代終わりから1900年代初頭までドイツ人心理学者たちによって研究され、The Gestalt school of psychology(Gestalt meaning roughly whole)として知られるようになった。

Principle of Gestalt:The whole is greater than sum of its parts.

全体を見るときほど対象物の個々の特色に注目する意味はなく、全体を把握した瞬間から他の意味を持つことになる。


ゲシュタルト理論によれば、人が Good form と考えるものは、内容だけでなく、それを知覚している個人にもよる。(個人の現在の感情や動機)
 例:とても空腹な人はただの赤いゴムボールをリンゴだと思う


いくつもの法則が提案されたが、3Dの対象物の知覚に適用するのは困難であるという批判があった。しかし2Dの対象物には良く当てはめることができる


Figure-ground logic

このロジック自体は既に第1週で既出だが、消費者の意識は目立つ要素(figure)に惹かれる一方で、他の要素は背景(ground)に消えてしまう。

第1週で示された絵のように、花瓶が見えたり、向かい合った人の顔が見えるのは知覚が論理的処理であることを示しており、単純な対象物の再現ではないと言える。


ゲシュタルト法則を商品経験を強化するために適用すると、

・消費者の経験は製品を使用する時の各々の感情によって影響を受ける。

(朝、昼、夕方、職場で、1人で、など)

・消費者の想像力を信頼する。

(あいまいな表現や刺激提案型はより好まれる 例:FCUK ※わざとF●ckに寄せる)

・少し意味が通じなかったり、不明瞭な内容の方がより注意を引き付ける。

 →Ambiguity is more food for the brain.



Law of Gestalt:Law of proximity(近接の法則)

近いもの同士が同じ集団とする刺激。

例えば、2人の人がお互い近い位置で立っているとき、5メートルほどその2人から離れた位置に立っている第3者は、他の2人に対して部外者(違う集団)と知覚する。

小売り業者はしばしばこの原理を利用しており、お互いに引き立て合う製品を一緒に陳列し、消費者により両方購入してもらおうとする。

 例:パスタソースの隣にパスタやイタリア産ワインを置く


Laws of Gestalt:Law of closure


人が不規則な幾何学的図形を観察したとき、完全な図形が見えてしまう現象は Law of closure として知られる。

ときどき広告が意図的に文字を省き、消費者が注意を払うことを期待するのもこの類のものである。


Laws of Gestalt:Laws of similarity

人は物理的に類似点がある対象について、一般的にグループ化するというものである。

ヤクルト飲料の模倣品と言っていいぐらい似た商品があるのはこれが理由である。



Laws of Gestalt:Figure-ground principle

入ってくる情報に対して人が意味を見出せるようにするという点で重要な処理機能が Figure-ground principle と知られる。

目立つ、特定された対象として刺激の一部が思われる一方(The figure)、残りの刺激は重要でないと見なされる(The ground)というコンセプトだ。


そして、どちらの刺激が The figure か The ground か不明瞭な場合、2つの異なった知覚の仕方ができるのである。

(第1週の花瓶か向かい合った人の顔が見えるかのイラスト)


Subliminal advertisement

微妙なメッセージを含んだ広告のことで、見ている者の潜在意識に訴えることを狙っている。

日本ではサブリミナル効果として有名かもしれない。


潜在意識下で人の意思決定はされるという考えが背景にある。

そのため、サブリミナルメッセージは微妙で、意識下で人は気づけないが、潜在意識下でその情報を拾い上げる。



Psychoanalytical School of Psychology

Sigmund Freud(1856-1939)が創設した Psychoanalysis から名前を取ったもので、Psychoanalytic theory はゲシュタルトや行動主義とは違う。

実験や統計分析というよりはむしろ長期事例の観察である。

パーソナリティの成長の始まりと、幼少期の終わり、そして最も影響力のある経験は潜在意識下へ埋もれ、回想することは困難である、ということをこの理論は提示する。



Psychoanalysis in Marketing

1940年代、Paul Lazarsfeld は最初にPsychoanalysis を Consumer motivation 研究に適用した。

続いて Ernest Dichter は米国での市場調査と広告心理学の先駆けとなった。

広告が頻繁に消費者の潜在意識を反映している「魂」を製品は持つと彼は考える。


1946年、彼は Institute for Motivation Research をニューヨークに設立した。

また、購入の裏にある真実("real")を発見するため、いくつもの技術を採用した。

Depth interviewingRole playingSociometric maps

彼の研究は、選挙参加、宗教的寛容、人種偏見などの研究も反映した


商品と無意識の繋がり

Freudian psychology (フロイト心理学)によると、商品やサービスを使用することが、消費者自身の(恐怖感や疎外感の)問題の解決策を見つける助けとなる。

広告の世界では罪悪感が重要な役割を担う

商品の目的はしばしばその罪悪感を解決するものである。



Carl Gustav Jung and the Collective Unconscious

パーソナリティは2つの基本の方向性があり、内向的外交的かに分けられる。

すべての人が両方の要素を持つが、大抵いずれかが主要素となる。

ユングの提唱したコンセプトは Collective Unconscious(集合的無意識)であり、それはどの文化圏でも同様に出現する人格的元型の特徴やストーリーだという。

このアプローチはマーケティングにも利用でき、元型ブランドと特徴は消費者の無意識レベルに響く

 → Brand Archetypes



後半へつづく。


広告

心理学入門一歩手前?「心の科学」のパラドックス

新品価格
¥2,420から
(2025/3/10 21:01時点)

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログを記し始めて2年半

先週まで37℃ あって死にそうだったのに、今週は15℃ 前後というはちゃめちゃな天気変化。そのせいか、空気の流れが室内から外方向へ変わり、その際カーテンに押され 網戸が吹っ飛んだ 。 写真:今週は寒い日が続き、風でカーテンが外へ(網戸も外の世界へ) 窓から顔を出し、下を見ると、2...

広告