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2025/03/05

心理学 第2週 認知心理学

前週に引き続き、心理学の講義は認知心理学を掘り下げる。


テーマ:

Cognitive Tradition - From Theory to Decision Making - Biases, Heuristics


Cognitive Psychology 定義

 認知心理学は精神機能、記憶、知覚、思考、問題解決にフォーカスする


キーコンセプト

情報処理、注意、記憶、意思決定


歴史的には、コンピュータサイエンスやニューロサイエンスの進歩に影響を受け、Behaviourism(行動主義)への応答として20世紀半ばに出現した。

脳の活動をコンピュータに模倣して説明しようとした。


1950年代、コンピュータが情報の段階的処理を行っている点に興味をひかれた心理学者たちによって、心理学の研究への取り組み方法として以下が提案された。


The Information Processing Approach

コンピュータ同様、Mind (精神) をInformation processor (情報処理装置)として捉える。

Input→Processing→Storage→Retrieval→Outputのステージに分けられる。

(入力→処理→保管→復旧→出力)

Input:環境からの感覚的刺激

Processing:知覚、注意、コード化

Storage:感覚記憶、短期記憶、作業記憶、長期記憶

Retrieval:記録された情報復旧(回想)

Output:意思決定、行動



Input and Processing(入力と処理)


Perception

環境からの刺激を五感を通して検出し、さらなる処理のため脳へ伝達

五感からの入力としては、音、色、特徴、場所、動きなど。



Recognition

五感からの入力情報の脳の解釈の認知処理が Perception であり、既存知識もその過程で利用。

既存知識としては知識、期待、経験、記憶、文化など。

刺激に対して必要なものをアクティベイトさせ、最もらしい解釈を検討する。



Attention

多くの刺激情報を無視する一方で、ある任意の情報に選択的に集中する複雑な認知処理がAttention(意識的、無意識的に注意を向ける、これら両方を指す)


Attention(伝達される情報のどれを処理するかまたは破棄するか決定する)

Identifying Importance(系統は重要な刺激がどこにあるか決定する)

Object Recognition(系統が知覚しているのはどの対象かを特定する)

Abstraction(系統が認識した対象の特徴を区別し抽出する)

Perceptual Constancy(Abstraction 能力と深く関連)

 例:少し開いている扉は台形として視認できるが、四角形として知覚する



Storage and Retrieval(保管と復旧)


Memory

情報のコード化、保管、復旧をどうやって行っているか、どの系統を使用するか。

もし記憶がなければ現状を何も理解することができない。


Learning

学習とは、注意、知覚、記憶、理由を精神機能を通して新しい情報や技術の習得、コード化、保管の過程を理解すること。

行動主義は観察可能な行為にフォーカスするが、認知心理学は学習を導く内面処理を強調する。




Retrieval and Output(復旧と出力)


Imagination

新しい刺激から直接知覚していないアイデア、イメージ、コンセプトを形作ることができる能力。

創造力、問題解決力、高度な思考力、計画力に関連する。


Thinking

論理的思考、問題解決、意思決定、概念化などの精神機能を参照する意識、目的を持った情報操作。(判断、問題解決、意思決定のために)



Selective attention動画

カップに隠された対象物がどこに移動しているかを当てるものだ。

1例目は容易だろうが、2例目は少しでもゲームに無関係の別のものに意識がひとたび行ってしまうと、どのカップが正解かわからなくなる

逆に対象物のみに集中していると、アヒルが出てきたり腕が増えたりカップの色が開始と終了で変わっていることに気づけない


別の例として、流された動画

こちらは1例目とは少し違い、集中すべき点は明確でない。

そんな状況の中、変化点にいくつ気付くことができるか。



Broadbent's filter model of attentionBottleneck model

      →      →

メッセージ → 感覚記憶 → フィルター → 探知機能 → 記憶へ

      →      →


ここでいう「メッセージ」とは、周辺から来るすべての情報で、それらはフィルターにかけられどれかに集中するということである。


1.感覚記憶は、入ってくるすべての情報をわずかな時間で把握し、フィルターへ送り込む。


2.フィルターは物理的特徴(例えば話者の声のトーン、ピッチ、速さ、アクセント)に基づいてメッセージを次のステップへ送るものを特定し、他は破棄する。


3.探知領域は受け取った情報を処理し、高度処理をする。(情報の意味付けなど)


4.次に10-15秒の短期記憶へ送られ、次いで長期記憶へ送り込まれる。



このモデルは Colin Cherry's experiment を説明するためにつくられた。

カクテルパーティー効果として知られるこの実験は、被験者に左右の耳に別々の情報を同時に聞いてもらい、指定された耳の側に集中してもらい、その情報だけをシャドーウィングしてもらうというものだ。

しかしながら、このモデルはフィルター機能が最初の段階で逆耳の情報を除外してしまっているため、Early selection model(初期選択モデル)と呼ばれる。


似た例として、「自分の鼻は常に見えているのになぜ普段認識しないのか」ということが言える。(Unconscious selective attention と呼ばれる)

逆に Selective attention は気を散らすものを取り除き、重要なことにフォーカスする仕組みだ。

この機能のおかげで、情報のシャワーの中にさらされていても平気なのである。

「自分の鼻が見える」ことを無視するのは、他の周辺情報にもっと注意を充てるためである。



Cognitive load and processing capacity

Processing Capacity:人の処理能力量の限界

Perceptual Load:対応能力量に影響するタスクの難易度

Two Key Factors(Lavie, 2010)

Low-load tasks→能力量に余裕→気が散りやすい

High-load tasks→能力量は余裕なし→気が散りにくい

Effects on Distraction(Foster and Lavie, 2008)


問題は難しいほど集中力が増す、といったところ。



一方で無視することが不可能な干渉があるのはなぜか。(例:救急車のサイレン)

 → Distractions は強弱に依存する

Low-load tasks は気が散る余地を残す

High-load tasks は余地がないので、余分な情報を遮断

(しかし強い干渉があると注意がそれる:火災報知器が鳴るなど)

Load Theory of Attention(Lavie, 2010)



Does Multitasking exist?(マルチタスクは可能か)

生産的にみえるかもしれないが、実際は作業を遅くし、ミスを増加させることを研究は示す。

同時作業をしているとき、反応時間は著しく下落することが研究からわかった。

特に運転中のマルチタスクは危険を伴う。

Meyer et al.(2007)


また、小さな干渉でも、学習に重要な記憶作業の質を損なうと言われる。

Forde et al.(2006)


注意散漫になる主な要素

Anxiety:状況から生ずる不安など

Arousal:疲れ、眠気、服用の影響などの注意力への影響

Task difficulty:作業難易度によって必要な注意力が変化

Skills:作業に対して技能があればあるほど、集中可能



Memory Systems

定義:

既に存在しなくなったオリジナル情報の刺激、出来事、考え、技術についての情報を使用する、または回想、維持することに関わる処理機能

記憶は現在と未来に何らかの関連を持つ。


Atkinson and Shiffrin's (1968) model of memory


                 Rehearsal(To prevent forgetting)

   →               ⇅

Input  → Sensory memoryShort-term memoryLong-term memory

   →               ↓

                  Output


回想したとき、長期記憶から短期記憶に情報が戻ることができる。

記憶は、保管された記憶が短期記憶へ持ち込むことで起こる。


Long-Term Memory には3つあり、

Episodic Memory ー 例:旅行の経験の記憶(Life events)

Procedural Memory ー 例:自転車に乗る能力(Physical actions)

Semantic Memory ー 例:名前、誕生日の記憶(Facts)

Endel Tulving(1972, 1985)のコンセプト


7±2 units, "The Magical Number Seven Plus or Minus Two"

George Miller, a Harvard psychologist

5~9ケタまでが瞬時に覚えることのできるマジカルナンバーであるという仮説。


0680800800

3614825468

一瞬でこれらの数字の羅列を与えられたとして、記憶できるか。

1つ目はできたとしても2つ目は難しい。


では、こうしたらどうか。

06 80 800 800

36 1 482 5468

2つめはハンガリーの電話番号に近くなった。


Chunking と言い、Miller (1956)によって提唱された。

小単位がどれだけ大単位に入れ込んで表現できるか。

例:ワシ、子ども、雄々しく、動物園、飛んだ、市営、イヌ、幼い

 ⇔ イヌワシ、雄々しく飛んだ、市営動物園、幼いこども

 ⇔ 市営動物園のイヌワシは幼い子供に向かって雄々しく飛んだ。

Chunking は Short-Term Memoryの容量を強化する。Chunking することによって無関係の5~8単語しか記憶できないところに、20語かそれ以上、記憶容量を拡張する。



Primacy Effect(⇔ Recency Effect

最初の情報が記憶に残りやすいこと。

例1:電話番号を思い出そうとしたとき、前半しか思い出せない。

例2:買い物リストを書いてスーパに行くとき、紙を見ずに思い出せるのは最初の商品。



後半へつづく


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