WritingはPart1とPart2、2つの作文、いずれも140~190語範囲指定の形式となっている。
200語を超えてしまうと、その先は評価されないらしい。(講師談)
下限は-10%までとも聞くが、私の経験上、短すぎる文は自動的に評価は低くなる。
各20点で合計40点の構成。
ほか技能同様、同じ土俵の得点に換算され、160点以上でFCE合格となる。
得点のソースはこちら。
評価項目は4項目で、各5点。
その評価概要は以下。
1 Content
2つのトピックと自分のアイディアの合計3項目に回答しているか。(Essay)
それらのトピックの回答をサポートする説明や具体例の提示がされているか。
2 Organisation
パラグラフの構成が適切にされているか。
Linkingワードが正確・効果的に使用されているか。
3 Language
より広範囲の語彙使用と、またそれらが正確に使用されているか。
より広範囲、複雑な構文の使用とその文法の正確に使用されているか。
4 Communicative Achievement
読みやすく、また情報(意見)を適切に読者へ届けられているか。
ここで重要なのは、スペルがあいまいな単語があったとしても、その単語を選択した方が読者へより分かりやすい表現となるのであれば、スペルミスを選択し、納得いく文章を作成した方が、高い評価となることだ。
また、単純な文構成でミスのない文章より、細かいミスがあったとしても、より複雑な構文を効果的に使用しようとしている作文の方が評価が高い。
つまり、ネイティブの読者が、文章(意見)の理解を妨げられない範囲のミスであれば、説明しようとしているアイディアとその説明内容が重要ということだ。
ちなみにブリティッシュ英語とアメリカ英語ではスペルが多々違うが、いずれを選択しても問題はない。(colourとcolorなど)
ただし、作文中で英語と米語が混在している場合は評価を落とすため、いずれかに統一する必要がある。
Part1 必須問題
Part1は必須問題で、文章形式はEssay。
作文のテーマと、それに関するトピックが2点与えられ、必ずトピックを含まなければならない。そしてテーマに関連したトピック3点目として、自分のオリジナルのアイディアを書き加え、テーマへ賛成か反対、またはどう考えるかなど、問題文に沿った回答として作成する。
Part2の選択問題より、Essayの方が文章構成や説明に気をつかうので、80分ある試験時間の多くを割くのが、ほとんどの人が選択する道と思われる。
ちなみに私はトピックによって5分~10分構成を考え、50分以上使用することが多かった。
Part2は20~30分で構成を考えずにいつもイキナリ書いていた。
パラグラフ構成は、Introduction, first, second, third(final), conclusionという5段落の構成を鉄板とした方が悩まなくて良い。
Introduction
一般論などでの導入部。問題への立場を明確にしておく。(賛成反対など)
2~3文で手短に終わらせる。そうでないと190語を超える恐れ。
First topic
与えられたトピック1の意見と、そのサポート文や具体例。
Second topic
与えられたトピック2の意見と、そのサポート文や具体例。
Own idea
テーマへの自分のアイディア。そのサポート文や具体例。
Conclusion
まとめ。以上の説明から、問題に対してどういう立場かを回答する。
Essayの基本的な書き方として、説明文は、より一般論を意識することが重要だ。
だから I や You の主語は避ける必要がある。
できるだけ物事を主語にして受動態にし、PeopleやChildren、Studentsなど、トピックの内容によっては、人の複数形を使用することが重要である。
物事を取り扱う場合も同様で、例えば仕事に対しての一般論を説明する場合は、Jobsと複数形にする。
そして重要なのが、Linkingワードだ。
慣れるまでパラグラフの最初は、Firstly、Secondly、Finally、In conclusionなどと、明確にしておいた方が良い。
また文中でもHoweverやNevertheless、MoreoverやOn top of that、またNeedless to sayなど、前後の文の繋がりによって、より多くのLinkingワードが効果的に使用されている方が評価が高くなる。
良い例は、参考書内の長文からいくらでも見つけられるので、どんどん真似して取り入れると良いだろう。
構文・文法は、下記を参考に、他にも知っているものは積極的に取り入れると良い。
①仮定法(現在、過去など)
②倒置法
③受動態
④批評の副詞(Obviously, Undoubtedlyなど)
⑤対比節(while, whereasなど)
⑥関係節(which, whereなど)
⑦助動詞(might, shouldなど)
Part2 選択問題
Part2は選択問題で、email、article、review、reportなどから1つ選択して回答する。
この時、解答用紙に選択した問題番号を書き忘れないことに注意。問題文を良く読み、どんなトピックを含む必要があるかを確認し、必ず文章へ盛り込む。
評価内容は基本的にEssayと同じだ。reportは少しformalな文章が必要な点、emailは簡単な文章になってしまう傾向があり、得点を伸ばしにくい点(私の場合)、それらを考慮し、私は必ずarticleかreviewを選択するようにしている。
先日受けたFCEでは、私はarticleの問題を選択した。
テーマは「見てhappyになった映画を読者へおすすめする」articleで、含まなければいけない内容は
・その映画はどんな内容か
・見てhappyになった点とその理由
・どんな人におすすめか
・またそれはなぜか
というものだったが、Essay と違い、I や You を多用しても問題ないため、時間をかけずイッキに書き上げた。それに、含まなければならない内容について書いていけば、140語は超える。
多彩なLinkingワード、より複雑な文構造のセンテンスを見せつける方が高評価となる。
Writingの準備
あくまで、試行錯誤をし、自分にあった勉強・練習方法を見つけていくのが本筋だが、参考に私が実施したWritingのための勉強を段階にわけてまとめる。
1.速読英単語・熟語
これは最初、というか常に行っていることになるが、単語や熟語を覚えるために、200語前後の文章とその朗読音声付きの参考書を、どの出版社でも良いので1冊準備し、繰り返し音声に合わせて朗読する。
最初はスピードについていけないし、口の動きもできなくツラいと思うが、必ず5回以上朗読してから次の文章へ、というように1冊を何周も行っているうちに、単語だけでなく、フレーズやLinkingワードが、頭に蓄積される。
これらの知識はWritingで非常に武器になる。
2.Write & Improve
私はこれを重宝している。なにせ無料だ。
パソコンでタイプするだけなので、ハンドライティングより楽だし、作成した文章の簡単なミスや、CEFRレベルを自動で評価してもらえる。
文章作成後、CHECKボタンを押すと、CEFRレベルが表示され、修正が必要なセンテンスやミススペルはハイライト表示される。
センテンスを何度でも修正し、再度CHECKボタンを押して、ハイライトが消えるまで繰り返すと良いだろう。時間計測も可能。
Write & Improve with Cambridge (writeandimprove.com)
FCEレベルはW&I Intermediateを選択。
3.過去問&修正
Write & Improveである程度長文がさまになってきたら、ボールペンを使用しテキストの問題にトライしてみる。
そして作成した文章を読み返す。違和感があるところはすべて書き直す。
添削者がいるのがベストだが、いない場合でも自分で読み返し、何度も修正して書き上げることは文章力を身につけるには有効だ。
4.練習用の冊子&添削
写真:だいぶお世話になった
添削講師がもし確保可能であれば、下に紹介するような冊子で練習することをお勧めだ。
本番形式同様の行間の回答ページ付きなので、直接ボールペンで書き込み練習可能だ。
またトピックが本番より若干難しめなので、この冊子で訓練しておけば、本番で与えられるテーマは、より気楽に取り組めるようになるだろう。
Amazon | B2 First Certificate-style Essay Questions | Summers, Wayne | Words & Language
Writingを得点源にする
ケンブリッジ英検のWritingは、私の気に入ってる点が2点あり、1つは、普段あまり考えないようなことから、ひろくお題として扱われるので、ときどきなじみのないトピックに対して、考える機会を与えてくれるところだ。
「チャリティーで寄付金をより多くするためにどうしたら良いか」なんて、ここまでなじみが無さすぎるものが来ると、なかなかツライ時もあるが。
しかし、こんなお題は稀なので、もし同じ作文能力であれば、社会人経験があることは、多少利益になる。お題によっては、学生より社会人の方がとっつきやすいものもあるからだ。
2つ目は、Writingは、書けば書いただけ実力がつく点だ。まさに努力は報われる、だ。
Readingにしても、Listeningにしても、努力しても、自分がどれだけ改善しているかは、なかなか見えてこない。だから個人学習者はモチベーションを保つのが難しい。
それこそ、ケンブリッジ英検の評価が、ああ努力が結果になったなと感じられる、数少ない機会かもしれない。
しかし、Writingは書き続ければ書き続けるほど、その効果が紙面上の作成した文章に、自分でも気づけるくらい現れるので、モチベーションも保ちやすい。
導入部を書き始めるまではなかなか難しいという点はあるが。だからUse of English同様、文法に強い日本人には得点源にできるし、するべきだ。
また、Writing能力は、Speakingに非常に生きてくると思う。
Writingを訓練している間に、例えば、lawsを「施行する」だったらintroduceを、のようにセットフレーズやcollocationを覚える良い機会になるからだ。
最後に余談だが、Writingはボールペンが必須なので、普段から英作文をボールペンで書きなれておくことも重要だ。
本番では誤記や、書き換えたいセンテンスは、横線を1本引けば削除扱いだ。
自分にとって書きやすいボールペンを探し、本番にむけに使い倒しておく。
私は日本にいる間に、これだというPILOT製のボールペンを決め、その替え芯を大量に豪州へ持ち込んだが、FCE試験当日にメカニカルなボタン式のボールペンは使用を認められない、と言われ、会場側が用意したボールペンをしぶしぶ使用した。
写真:テスト中気持ちが良かった
しかし、予想に反して、信じられないほど書きやすかった。
なめらかに走るペン先、持ち手にフィットした三角形の持ち手。
やはり英語には英語圏で設計されたボールペンということか。
会場を出るまで電気機器はすべて没収中なので、一所懸命ボールペンのロゴを記憶して、後日買いに行った。
Paper♡♡Mateという商品で、Officeworksという文具店で購入した。
じつは現地では、スーパーにも陳列されているような、ごく一般的な商品だったのだが、もう今はトリコである(米国製)。
※上写真のタイプは絶版のようだ(2025/2/17追記)



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