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2025/05/08

経済学 中間テスト

Introduction to Economics 


写真:相変わらずアナログ


タイトルは「経済学」と書いたが、正式な科目名は「Introduction to」が付いているので、「経済学概論」が和訳として、大学の講義名としてしっくりくるところ。


4/28(月)、春休み開け初日の月曜日、19:45~20:30に中間試験が開催された。


3つの学部の生徒が入り混じる科目で、300人以上履修しているため、試験会場は大きな講義室を3か所、セカンドネームのアルファベット順に分けられた。


つまりひと教室に100人ほど。


受けたテストは、


選択問題10問:各2点

記述問題1問:10点 ※小問が4題(4点+2点×3)


の構成で、30点満点だ。


なぜ30点満点かというと、

期末試験:60点

セミナーでの議長役:10点 ※2回x5点


これらの合計で100点となる。


ちなみにテスト内容は思ったより難しかった。

「次のうち正しいものを選べ」の選択問題は、5~6択あり、そのうち1つは必ず「上記の選択肢はすべて間違い」というものなので、すべての選択肢について、どこが誤っているか明確な答えを持っていないと、正答を選ぶのは難しい。


計算問題の場合、各選択肢に関して計算し、結局すべて選択肢と計算結果が合わないため、「上記の選択肢はすべて間違い」を選んだりもする。


そして、そうやって選択問題をじっくりやっていると、45分という時間はあっという間に過ぎてしまい、最後の記述問題で時間不足となる。


実際少し足りなかった


記述問題は、最初の講義の話題で、割と簡単な、だけどいちばん想定していなかったところが出題された。

記憶が既に薄まっていたので、計算の前提となる用語が何を意味するかすっかり忘れており、うまくいかなかった。

特に、「どうしてその計算になるのか説明せよ」というのが時間がなくてきつかった。



で、1週間語の5 / 5(月)に結果が Moodle 上で公表された。


21 / 30点


25点は欲しかった。結構しょんぼりした。


2日後の5 / 7(水)に自分の回答を確認する機会が設けられたので、確認してきた。

(模範解答も含め持ち帰りや写真撮影は不可)


選択問題:12 / 20点(10問各2点)

記述問題:9 / 10点(かなり甘めの採点と思われた)


選択問題が6問しか合っていなかったのはショックだったが、さらにサイアクだったのは、誤答4問のうち1問は、正しい回答を選択できているのに、最終的に(□欄の中に×を書き込む)印をつけた選択肢が間違っていたことだ。(歳を取ると似たようなことが本当に良くある)

いわゆるマークミスである。


他の1問は計算問題のミスでしょうがないのだが、残り2問は何で間違ったのだろうという内容の問題だった。


45分というタイトな時間で、見直しする時間が皆無という状況だったので、選択肢の文章の正誤を1問ずつしっかり読んで吟味ができず、キーになる英単語を飛ばしてしまったり、意味を読み違えたり、勘違いしたと思われる。

まあわかっていたことだが、英語との戦いに負けた感じだ。


まあそういうミスがあったということを知れただけでも、期末試験へむけてプラス材料になる、と前向きにとらえることにする。







さて、概要を改めてまとめると、



講義区分:必修
講義頻度:180分/週
講義時間:火曜 11:40~13:10(レクチャー)
    :木曜 15:30~17:00(セミナー)
講義形式:レクチャー&セミナー
割当単位:6単位
講義回数:12 + 12回

ー テスト形式:記述 ー
中間テスト:21 / 30点(済)
期末テスト:60点
議長2回:8 / 10点(済)


評定レンジ
5(87-100):Excellent
4(77-86)  :Good
3(67-76)  :Satisfactory
2(51-66)  :Pass
1(0-50)    :Fail



この科目は、生徒にすこぶる嫌われている

経済用語の入ってこなさや、関数がたいそう絡んでくるところも理由だと思うが、講義で学んだ内容に関連した問題を、1週遅れでセミナーで議論するという形式が一番嫌われている

履修している300人は、40名弱の8クラスに分割され、毎回、各大問ごとランダムに議長が指名され、クラスの議論を生徒に進行させるという方式だからだ。

以前にも少しだけ触れた


毎授業6~7名指名され、12回のセミナーで、各生徒2回は議長役に指名される



私は春休み前までに、すでに2回指名され済みで、スッキリして休み中、Midterm exam にむけて勉強に向かえた。


というのは、セミナーで議論する6問はかなり重い内容が多く、セミナーに参加するために、問題の回答作成だけでも大変だが、(AIにポーンと任せるのが普通みたいだが)議長役にいつ当たるかわからないので、準備はまじめにせざるを得ない。


「予習ができなかったのでセミナーを休む」という判断をする生徒も多いと思われる。



先述の中間試験は、結果がすこぶる悪かった生徒も多いみたいで、このセミナーで発言して、いくらがんばっても10%しかないから、テストの点数の悪さを挽回できないのはどうにかならないか的なことを主張している生徒がいたのだが、プライオリティが経済学を理解することではなく、成績にあるということを主張してしまっているのがおかしかった。

工学部生のころ、落単か否かが興味だった私から言われたくないだろうが。




この科目は手書きでノートにまとめているので、このブログにまとめる気はさらさらないが、ちょっとためしに書いてみる。



ちなみに中間テスト範囲となった7週目までのテキストはこちらのサイトで公開されているもので、Unit 1~4、Unite 7、Unit 8までがその範囲となった。


Unit 1

Prosperity, inequality, and planetary limits

1.1

14世紀のイブン・バットゥータさんの世界旅行の話から始まる。

彼はモロッコ人だが、インドのベンガル、中国、西アフリカ、中東や欧州を旅し、高校の世界史でも覚えさせられる人物だ。


イブン・バットゥータが旅したインドは、イタリアほど経済的に富んでいなかった。

今日では、インドはいっそう暮らしむきが良くなったが、世界的に見れば、ほとんどが貧困層である。


という現在と過去の歴史をからめた導入である。



1.2

ここでは、「ホッケースティック」の歴史が主である。

リンク先のグラフを見るとわかるように、20世紀あたりからGDPが跳ね上がって、ホッケースティックの先っちょのようなかたちをしていることから「hockey stick」と言っているようだ。


重要なのは、Gross Domestic Product は経済規模を測る指標であるということ。

ある国でどれだけ生産されたかの総生産を表し、すべての商品やサービスが含まれる。


そしてグラフの縦軸になっているのは GDP per capita で、1人当たり GDP のことだ。


これは日常的に、平均収入や生活水準を表す指標として目にする。


このホッケースティックを表すこの指標によれば、2018年までに日本はインドの6倍暮らしぶりが良くなり、だいたい英国と同じということが言える。


しかし中心の話題は、植民地政策によるルールや、欧州列強による干渉による影響だ。


インドは1600年~1870年の間に1/3にその値を落とした。

20世紀中ごろには英国は中国の14倍の値となった。

中南米ではホッケースティックのようなことは起らなかった。

ナイジェリアは1960年(アフリカの年)の後ですら、成長率は限られている。


3世紀以上の間に、繁栄した国もあれば、そうでない国もある、それはなぜかという問いが最も重要なひとつの経済学者への課題であると、アダム・スミスさんが紹介されて、このユニットは終わる。


アダム・スミスとは「Invisible hand見えざる手)」で有名で、経済学の創始者とまで言われているらしい。

各個人が利益を追求した結果が、あたかも皆に望まれたような結果になることが起こることからこれを命名したとか。


アダム・スミス関連ポイントとして、the division of labour(分業 or specialisation)が繁栄の原資であり、海外貿易や物流の発展と共に経済が拡大したというところだ。


EXTENSION1.2

1人当たり GDP は平均寿命や人生の満足度などの wellbeing と強い相関関係にある。

しかし、同時に1人当たり GDP には考慮されない要素がたくさんある。

例えば環境の質、余暇の量、食事や子どもの世話などの家庭内製品だ。

また、総生産による環境負荷についても含まれない。


これらのことを理解した上で GDP という指標を使う・見るということが必要である。


1.3

こちらはもう一つのホッケースティックである。

GPD は自然環境の重要性は無視しているため、ここでこのグラフが出てきた。

お馴染みのCO2の排出量のグラフと、ある期間平均からの偏差のグラフだ。


1.4

お次の話題は不平等である。


Purchasing Power Parity(PPP)という各国の購買力を比較できる指標を使い、平均収入/日を算出したこちらは各国の人口の世界に占める割合を横軸に設定したグラフ。

とてもたいらな形状を見せる2か所はインドと中国で、米国と比較すると富の分配の不平等が良くわかる。


お次は3Dのグラフ

例えば米国内にも不平等が存在することが良くわかる。

奥行の軸は10分位されており、米国だけでなく各国の上位10%に、いかに偏った富が集中しているかを表したグラフだ。


1.5

次のセクションは、

Industrial Revolution(産業革命):技術革新の積み重ね期間

Technology(科学技術):労働力や機械を含む入力を取り込む処理


Thomas Newcomen が発明し、James Watt によって発展させられた、steam engine(蒸気機関)が、織物産業、製造業、鉄道、蒸気船などを繁栄させた。

1876年の電話(Alexander Graham Bell)や1879年の電球(Edison)などが技術革新例として続く。



1.6

ここのセクションは、ホッケースティックの平らな部分は何か、ということの説明。

Thomas Robert Malthus

英国の聖職者で、この講義の前半部分の中心の話題となる理論をつくった人だ。


Malthus model(マルサスモデル)と呼ばれる、その考え方は、まず生産モデルを設定する。

Factor of production として、労働力、設備、土地、エネルギー、原材料など、生産工程に投入されるすべてを考える。


ある作物1種類だけ生産する土地を考える。


土地の数は有限なので、固定して考える。

(増えないと考える)


すると、労働力を追加投入しても、土地全体で最大生産量は変わらないので、代わりに、1人あたりの生産量が減少する。


1人労働者当たりの平均生産量 = 総生産量 / 総労働者数

 は現状するということだ。


生産工程への投入量と、その生産量の関係を表す式を production function という。


Y = f(x)


xが投入量で、Yが生産量。

例のグラフはこうなる



1.7

続いてホッケースティックの平らな部分のマルサストラップを使った説明が続く。

労働者1人当たりの生産量が下落するだけでは、平らな部分が長い期間続くことを説明できない。単に生活水準は人口のサイズ次第ということを意味するだけだ。

なぜ生活水準と人口が非常に長い期間それほど変化しなかったのか。


マルサスのロジックは以下。


農業技術⤴ → 1人当たり生産量⤴ → 生活水準⤴

                    ↓   

生活水準⤵ ← 1人当たり生産量⤵ ← 子どもの数⤴ 


そして人口増加を鈍化させ、最終的に subsistence level(最低生活水準)に落ち着く。


これは人間も他の動物とそう変わらず、食料が増えれば、子どもをたくさん産み増殖すると言っている。

結果、1人当たりの生産量は低下し、所得を押し下げる。

生活水準の低下は死亡率の上昇と出生率の低下を誘因し、上記の結果となる、と。



ちなみに中間試験のうち1問はこのマルサストラップに関しての説明文のうち正しいものを選択させる問題だった。


Living standards stabilise at subsistence level・・・というような回答をチョイスしたが、動詞「stabilise:安定する」が引っ掛かった。

他の選択肢は「permanent decline:永続的減退」だとかで誤説明と判断できるものだったので、最終的に「上記選択肢すべて誤り」の選択肢との2択となった。


「最低生活水準に落ち着く」といってるし、「stabilise」で正解だった。


で、この事象を表すグラフはこちら


そして、技術の進歩がこのグラフのカーブに与える効果を示すのがこちら


①技術が進歩する

平均生産量⤴  子どもの数⤴(+ 死亡率の減退)

※新しいカーブに上昇する


②平均生産量⤵

新しいequilibrium(平衡)点Gで落ち着く


最終点は前出の subsistence level であり、この回避不能の減退結果が Malthus's Law と呼ばれる。そしてこれは過去の中国やインドの事例を説明できるとする。



エビデンスとしてこちらのイングランドの例を表したグラフ

①所得⤴(14世紀)

②人口⤴ 所得⤵(15~16世紀)

③技術⤴ 生産性⤴ 所得⤴(16~17世紀)

④所得⤵ 人口⤴



これで、Unit 1の半分くらいなので、すべてを日本語でまとめるのはしんどそうだ。

気が向けば続きを書こうかな。


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